相続登記とは?

不動産の所有者が亡くなると、所有権が相続人に移転します。このような、相続における不動産の名義変更手続きのことを相続登記といいます。
そして、不動産は現金のように、皆で分けるといったことが難しいため、相続人のうちの誰か一人が所有することが多くなります。
しかし、誰か一人の所有物とするには、相続人全員で話し合って決める「遺産分割協議」をしなければなりません。
そして、この遺産分割協議が完了するまでは、相続した不動産を売却することはもちろん、名義変更することもできないので注意が必要です。
相続登記は相続手続きの中でも最も複雑な手続きになるため、司法書士などの専門家に依頼するほうがよいでしょう。
しかし、誰か一人の所有物とするには必ず、相続人全員で遺産分割協議をしなければなりません。
そして、この遺産分割協議が完了するまでは、相続した不動産を売却することはもちろん、名義変更することもできないので注意が必要です。
相続登記は相続手続きの中でも非常に複雑な手続きのため、相続登記の8割以上が司法書士に依頼されているというデータもあります。
相続登記はしなかったらどうなる?
実は相続登記は、しなかったからといって、これといった罰則はありません。亡くなった方の名義のまま、固定資産税等の税金を払っているケースもあるようです。しかし、相続登記をしないまま、本来の相続人が死亡するようなことになると大変です。その結果「相続人が死亡して、さらに相続人の数が増えた」という事態に発展する事例もあり、相続人が増えればそれだけ、手続きも複雑になっていきます。
多少の延滞はやむおえなかったとしても、長期的な放置はトラブルのもと。早めの手続きをこころがけましょう。
不動産の名義変更手続きの流れ
相続が始まると、不動産登記簿を相続人の名義に変える必要があります。
法務局で登記簿を閲覧すれば、不動産が誰の所有になっているのか?担保などがついていないかどうか?といったことを誰でも確認することができます。
名義変更をせずに放置すると、後々のトラブルのもとになりますので、できるだけ早めに行うようにしましょう。
1相続人の特定
2遺産分割協議の終了
3登記に必要な書類の収集
4登記申請書の作成
5法務局への登記の申請
登記に必要な資料の収集
遺産分割協議の結果によって、登記に必要な書類が異なります。
①法定相続分で相続する場合、または法定相続人が一人の場合
- 法定相続人の住民票(財産をもらう方)
- 法定相続人の戸籍謄本
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続する不動産の固定資産税評価証明書
②遺産分割協議で決定した割合で相続をする場合
- 法定相続人の住民票(財産をもらう方)
- 法定相続人の戸籍謄本
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続する不動産の固定資産税評価証明書
- 法定相続人の印鑑証明書
- 遺産分割協議書
※場合によっては、被相続人の最後の住所地を証する資料として住民票除票等を求められることがあります。
申請書の作成
登記の申請書は、個々のケースによって大きく異なります。申請書の作成は司法書士に依頼したほうが、間違いなく確実でしょう。司法書士のお知り合いがいない方は提携先の司法書士をご紹介します。
登記の申請
登記の申請書と集めた書類をまとめ、相続する不動産を管轄する法務局に登記申請をします。
提出した書類に不備がなければ一週間程度で登記が完了します。これで不動産の名義変更は終了です。
登記の費用について
登記申請の際には登録特許税の納付が必要です。
登録特許税の税額は、固定資産税評価証明に記載されている不動産の価格に1000分の4を乗じた価格となります。

